空間のリズム
2021.10.14

「空間にリズム感を」
建築雑誌やWebの記事でよく見かけるキーワードの1つですが、これから家づくりを始める方、つまり初めて真剣に建築と向き合う方には何の事かサッパリかと思います。
しかし、心地良いと感じる空間をつくるのには「リズム感」はとても大切なこと。そこで今日は「空間のリズム」について分かりやすく書いていこうと思います。
そもそも「リズム」とは?
「リズム」の意味を検索してみると、「強弱・明暗・遅速などの周期的な反復のこと。」といった事が書いてあります。
これではよく分からないので、普段の生活に置き換えてみてください。いわゆる「生活リズム」と呼ばれるモノですね。
普段の生活では、睡眠・起床・食事・活動・休息…といった流れが毎日繰り返されていると思います。その1つ1つが自分自身の生活リズムであり、その時々によって、強弱や遅速などの違いはあっても、毎日反復的に規則性を持って繰り返していると思います。これが不規則になると「生活リズムが狂う」なんて言われたりします。
それこそがリズムであり、これを建築に置き換えてみると、空間の広さや狭さ・床や天井の段差・間仕切りの有無・照明の配置・建具の大きさなど、色々なことに規則性を持たせて配置することで、「空間にリズム感が生まれ」毎日の暮らしが良くなります。
空間の広さでリズムをつくる
空間を簡単に分けると「広い」と「狭い」に分けられますが、「広い空間」にはポジティブなイメージがあり、「狭い空間」にはネガティブなイメージがあります。
しかしこれは間違いで、「広い」と「狭い」の共存と調和、つまり使い分けや繋ぎ方が大切になります。
どういう事かと言うと、例えば狭いスペースの玄関から広々と開放的なLDKに行くと、より「広さ」を感じる心理が働きます。逆に、広々としたLDKからプライベートな書斎へ行くと「落ち着く」という心理が働きます。
これが「広い」と「狭い」のリズム感であり、どちらがポジティブで、どちらがネガティブといった事はなく、繋ぎ方によってリズム感を生み出す事で「心地良い」空間をつくります。
段差でつくるリズム感
【写真】弊社施工事例より
「スキップフロア」
家づくりをはじめると意識してしまうキーワードの1つですよね。
段差によって「リズム感」を得られる事に間違いはないですが、1番のポイントは段差によって「間仕切りを設けずに、空間を切り替える」という事。
建具や壁によって空間を完全に分けるのではなく、空間自体は繋がっているのに「曖昧に空間が別れている」ことは、パブリックとプライベートが程よく繋がり「落ち着き」をもたらしてくれます。
インテリア要素が生むリズム
インテリアの1つ1つは、簡単にリズム感を演出してくれます。
例えば「照明」であれば、ペンダントライトの配置や大きさでリズム感は得られやすいです。
同様に「建具や窓」も高さや大きさ、レイアウトの仕方でリズム感は得られます。特に窓の配置においては、生活リズムにも直結することなので「1人1人に合った」が、とても大切になります。
更に大切にしたいのが「家具」や「インテリア小物」によるリズム感。
小さいものから、段々と大きなものを配置していくと見た目にも分かりやすいリズム感が生まれます。
「家」と「暮らし」には様々な「リズム感」の取り入れ方があります。まず自分たち自身が「どのような暮らしをしたいか」をお聞かせください。
「毎朝を快適に迎えたい」
「TVや音楽を楽しみたい」
「趣味を楽しみたい」
「外を楽しみたい」
「週末を楽しみたい」
色々あると思います。
その想い1つ1つが「快適な家づくり」のスタートになります。
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